2014/01/12

今夜あなたに会いにゆく


神戸という街が、わたしはたぶんきらいだ。
そこらじゅうに、あなたの影が見えるから。

あなたと歩いた道、あなたと別れた駅、
あなたと入った店、触れた手のひらを思い出すから。

そしてあなたとはきっと、もう二度と逢わないということを、
これ以上ないくらい、じぶんのからだに刻み込む。


いつのまにか新しい年を迎えています。
皆様、如何お過ごしでしょうか?


きょうは左目が腫れているにもかかわらず、神戸へ出掛けました。
長い時間電車に揺られる機会があまりないので、
何をしていいかわからず、考え事をしてしまった。

そのおかげですこし気分は虚ろ。

ブログを書かないからといって、アウトプットしていない訳ではなく、
『じぶんのための、じぶんのことば』は、至極大切にできているとは思うのだけれど、
それでは幾分か、籠りがちに、なってしまっているようです。

風穴を開けなくては、と思い立った次第でございます。
他人様にお見せするような立派なじぶんなど、欠片も見つからないのに。
それも表現に対する怠慢かと思い立ち、
また頭でっかちになっているようだと自嘲して。

人に会うのがおそろしい。
そうか、おそろしいんだ。
けれど、そんなこと、言えやしない。
どうして言えないんだろう。

わたしは、ひとりぼっちだ、
それも、じぶんから、他人を拒んでいるのだ。


いまはちょっと、そんな気分。

きっと大切な人を失ったからでしょう。
平気だなんて思わないほうが賢明だ。


神戸のあの人は、精神的に長いこと、
いつもわたしのそばにいて、
ある日突然去って行ってしまった。

恋人同士ではなかったけれど、
とても仲睦まじくしていたから、おおきな衝撃を受けて、
わたしは二度と逢わないことを誓った。
でもその理由が、じぶんでもわからなかった。

そうしてずいぶんと後になってから、
ある日ふと、わたしはきっと、あの人のことが好きだったのだと、知った。

涙は出なかった。
悲しみが溢れて止まらなかった。
今でもあの人に似た別の人を見かけると、
胸が苦しくなります。

先日、瓜二つの男性が、
店に来たからすこし吃驚して。
そんなこともきっと、過去のことになっていくのかしら。
大切なあなたもいつか、過去のひとになっていくのかしら。


きょうはすこし疲れてしまったな。

また気が向いて時間があればお会いしましょう。
左様なら。